Odoo導入検討時に確認しておきたいこと

使いやすさに惑わされないように

Yoshi Tashiro

自力でOdoo導入する際の注意点


Odooはオープンソースのソフトウェアですので、ある程度のシステムリテラシーがあれば、自分でサーバーにインストールして、試してみることが可能です。


しかしながら、「手軽に試せる」ということと、「使いこなせる」ということは別物です。インストールができて、標準機能のオペレーションを試せはしたけれども、課題があって導入をためらっている、というお話もチラホラ聞くことがあります。


自社でOdooを試されている会社での「課題」にはどのようなものがあるのでしょうか。典型的には次のようなものかと思います。

  1. 会計や倉庫など、比較的複雑な機能の設定方法がわからない
  2. 足りない点につき、設定が不十分なだけなのか、カスタマイズが必要なのか判断がつかない
  3. 基本的なカスタマイズの方法やバグ発見時のフォローの仕方を知らない
  4. 会計ルールに馴染みがなかったり、業務理解が足りなかったりで、要求が定まらない
  5. 社内にプロジェクト管理できる人がいない


これら全てを自力でカバーできるユーザというのはなかなかいないと思いますが、いずれもERP等基幹システム導入する際にクリアできていないといけない基本事項ではあります。Odooは試してみることが簡単であるがゆえに、これらのポイントが忘れられているケースも多々あるように感じます。Odooを試される方にはこれまでERPシステムの経験がない方も多くいらっしゃるようですので、なおのことかと思います。ERPシステムの導入は一度やってみると分かりますが、会計・業務・システムを深く理解できていることは前提条件であり、その上で多くの関係者と根気よく調整を重ねつつプロジェクトを進行することが必要です。そこにはシステムの機能云々以前に、さまざまな思惑のあるステークホルダーをチームとしてまとめ、ユーザの理解をシステムに追いつかせるために説明を繰り返すといった地道な作業も、どうしてもつきまといます(Odooはアジャイルな導入がやりやすい分、このあたりの作業難易度は下がるのですが、それでもその作業がなくなるわけではありません)。


専門家のサポートはお早めに


自社リソースのみで検討を進めてみたけれども、結局上記のような「課題」に阻まれ導入にいたらなかったという場合のサンクコストは、結構ばかにならないものがありますので、自力で導入される場合は、上記のポイントを見落としていないか、Odooを試す段階から確認されることをおすすめします。そして、これらのポイントを認識された上で専門家のサポートがほしいということでしたら、ためらわず弊社のパイロット導入サービスオンデマンドサポートサービスを検討いただければと思います。結局専門家のサポートが必要という結論となるのであれば、状況が混沌としてしまう前にサポートを得るのが肝要です。


ただし、#4・#5については、外部の人間にはサポートしきれない、もしくはサポートできても高くついてしまうという性質のものです。これらをカバーできる人材が社内にいない場合は、専門家のサポートを受けたとしても、ERPシステムとしてのOdoo導入は困難である可能性が高いです。Odooは中小企業にとって導入がしやすいシステムではありますが、その分中小企業におけるプロジェクト管理やチェンジマネジメントのスキル不足が浮き彫りになる感はあります。