コタエルはOdooの公式パートナーに戻りました

その背景など
September 13, 2021 by
コタエルはOdooの公式パートナーに戻りました
Yoshi Tashiro (QRTL)

以前こちらの記事を書いてから3年近い月日が流れましたが、私たちコタエルは2021年8月より、あらためて公式パートナーに戻りました。そのご報告がてら、理由について簡単に。

公式パートナーであることの「メリット」


まず、公式パートナーであることの「メリット」が以前に比べて出てきたということがあります。

先に引用の記事では「価格分の価値を見いだせなかった」ことを述べましたが、この3年ほどの間に大きく変わったことがあります。Odoo社ウェブサイトの日本語化です。

Odoo社のウェブサイトは私たちがラーニングパートナーに自らを切り替えた少しあとのタイミングで日本語化されました。必ずしもOdooビジネスに精通したスタッフにより翻訳されているわけではないため未だところどころ「あれ?」と思う文言も目につくのですが、それでも日本市場でOdoo社ウェブサイトのプレゼンスが上がったことは間違いありません。以前は日本語ウェブサイトを対象に「Odoo」でGoogle検索をかけるとまだ当ウェブサイトがトップに出ていましたが、おそらく2年ほど前からOdoo社のウェブサイトがトップに出るようになっていました。これは当然といえば当然で、製造元がトップに出るのはあるべき姿です。

そうするとユーザの皆さまはまずOdoo社のウェブサイトでOdooのことを知り、そこでパートナーを見つけるという流れがでてきます。なので公式パートナーでいないと、Odoo社のウェブサイトしか見ていないユーザには私たちを見つけてもらえないということが起こってきます。

私たちがなぜ公式パートナーでないのかを都度説明するのも若干面倒だと感じていたところもあり、しばらく前から営業的な観点で公式パートナーに戻ってもよいかもと考えていました。

ですが、公式パートナーでなかった間もそれなりにお声がけいただき案件には困っていない状況が続いていました。そのため営業面の「メリット」だけでは公式パートナーに戻る理由としては今ひとつで、今回の判断の背景にはもう一つ大事な目的がありました。

情報の非対称性への懸念


もう一つの大事な目的、それはOdooパートナー界隈のレモン市場化を少しでも食い止めることです。

実のところOdooの公式パートナーであること、もっと言うと「レディー」「シルバー」「ゴールド」といったレベルは現状必ずしもパートナーのサービス品質を反映するものではありません。

パートナーシップの費用を支払いそれほど難しくない認定試験に合格すると公式の「レディー」パートナーになれます。そして過去1年の間にOdooエンタープライズのユーザを75追加すると「シルバー」パートナーになれます。要は、サービス品質がいまいちでもOdooエンタープライズを売ることに注力していれば上位レベルのパートナーになることはできます。

私たちコタエルは日本では一応最古参のパートナーであることもあり、他のパートナーが担当しているプロジェクトからお声がけいただいてサポートに入ったり、他のパートナーが導入サポートしたお客様を引き継いだりで、否応なしに接点のあったパートナーの力量を見る状況に置かれることがあります。

そこから言えることは、現状少なくとも日本おいてはOdooのパートナーのステータスは、残念ながらパートナーのサービス品質を反映するものにはなっていません。

特にコタエルで昨年お客様2社を引き継いだ某Odoo公式パートナー企業については、

  • お客様への信義にもとる態度
  • 引継時の非協力的な態度
  • 多数のオープンソースライセンス違反(AGPLv3モジュールのプライベートな改修、著作者の削除等)
  • 事業者として十分な水準のOdooサービスを提供するための知見・スキル不足

等があったことを私たちも当事者として確認し、お客様も私たちも結構な尻拭いを強いられたのですが、そんな情報は彼らも当然外に出そうとしないし、Odooのパートナー制度の評価指標にもこういったことは入っていないわけです。(ちなみにこの某パートナーは当ウェブサイトのコンテンツを無断転用していたことがあり、指摘したときに一応の謝罪があったものの、ことの経緯の説明要求には結局回答してもらえませんでした。)

本来私たちもこんな話を公の場でしたくはありません。ですが私たちは日本でほとんど誰もOdooのことを知らなかった2013年からコツコツとOdooの日本語化や情報発信、コミュニティ活動を通じて日本市場でのOdooの認知向上を目指し、ユーザの皆さまにより多くの価値を提供する文脈でOdooエコシステムの発展を真剣に考えてきました。そんな私たちからすると、ユーザの皆さまに伝えられるべき情報が伝わらず、OSSを悪用するようなパートナーが自分たちに都合よく切り取った情報だけ伝える状況は、ユーザの皆さまにとり、またOdooエコシステムの健全な発展にとり、全くもって好ましいとは言えません。

勝手な自己評価ではありますが、私たちコタエルがOdooの公式パートナーに戻ることにより、日本のOdooパートナー総体がユーザの皆さまに伝える情報の歪みは、いくばくか是正されるのではないかと思っています。

ちなみにOdooのパートナー制度の問題点についてはOdoo社のアカウントマネジャーともちょくちょく会話していて、遠くない将来もっと実質的にパートナーのサービス品質が評価される方向に改善されることを期待しています。

まとめ


ということで、私たちコタエルが無事Odooの公式パートナーに戻ったというご報告とその背景についてのお話でした。

Odooパートナー界隈のレモン市場化の懸念の払拭には、一義的にはOdoo社によるパートナー制度の改善が待たれます。ですが当面サポートしてもらうパートナーを検討しているユーザの皆さまにおかれましては、この記事の内容もぜひ参考にしていたき、コンタクトするOdooパートナーの営業担当者の上辺の説明に惑わされないようご注意いただければと思います。

必ずしも後味のよい話でもなく申し訳ございません。私たちとしてはOdoo公式パートナーの名に恥じないように、また「偉そうなこと言っているけどお前らもできていない」とお客様から指さされることがないように、自らを律しつつ努力を重ねてまいります。

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コタエルはOdooの公式パートナーに戻りました
Yoshi Tashiro (QRTL) September 13, 2021
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