Odoo Experience 2023 Keynote - Vision & Strategy

Odoo Experience 2023 キーノートセッション2日目
November 28, 2023 by
Odoo Experience 2023   Keynote - Vision & Strategy
Ryoko Tsuda (QRTL)

2023/11/8~11/10にかけて、Odoo Experience 2023がベルギーのブリュッセルにて開催されました。2日目のOdoo社CEO Fabien PinckaersのKeynote - Vision & Strategy講演ではOdoo社のビジョンと戦略、2社の導入事例が紹介されました。3日目のKeynote Day 3講演でも1社の導入事例紹介がありましたので、こちらで合わせて紹介いたします。

関連リンク:

・Odoo V17リリース - 新機能や改善ポイントについてのブログ記事はこちら

・Odoo社によるOdoo 17 リリースノートはこちら

・Odoo社のBlog記事"Meet Odoo 17"はこちら


マーケット​


昨年、新しい料金体系を導入しましたが、それ以降ひと月当たりのクライアントの数が2.8倍になりました。


Odooは他のERPに比べると、ブランディングと特定業界向け機能が弱い面があります。Odooはマーケティング、広告に掛けるコストを開発に向けているため、ブランディング面で競争力がありません。


コストをかけずにブランドイメージを構築するには、"better"であることより"different"であることを選択します。
OdooのHP、ホワイトペーパーなども含め、全て、従来の紫のコンセプトカラーは維持しつつ、クリーンでフレッシュ、カラフルでフレンドリーなイメージに一新しました。

特定業界向けプラットフォームの提供を始めました。ヘアサロン業界向け、NPO法人向け、弁護士業界向け、不動産業界向けなどのプラットフォームが既にあります。
業界向けのOdooの設定やナレッジの記事がそれぞれの業界プラットフォームで用意されています。


今年の終わりには、30~50の業界向けプラットフォームを用意する予定です。
Odooのアプリストアと連携しているので、今後パートナーの協力を得て、増えていくことでしょう。

業界向けプラットフォームはデータモジュールで、Pythonコードは含まれません。



導入事例①:国境なき医師団 (Médecins sans frontières)


国境なき医師団には約11,000人のスタッフがいて、Odooの人事アプリを主に導入しています。


Odooを採用した理由は4つあり、1つ目はOdooが我々の要求に合っていたこと、2つ目はユーザーフレンドリーであること。ユーザーの数が多く、様々な人が利用するため、ユーザーにとって使いやすいことが重要でした。3つ目の理由は、モジュール化されていて、小さく始めて今後広げていくことが可能なこと。4つ目は、カスタマイズしやすいこと。組織固有の機能が必要だったので、カスタマイズできることは重要でした。

Odooを使って、欠員の募集、採用、契約、飛行機の手配など一連の手続きを管理しています。


導入事例②:​Colona


Colona社はマヨネーズやケチャップ、BBQソースなど1,600種類のソース類を製造し、280人の従業員がいます。


Colonaは4世代続く同族会社で、Odoo導入に当たっては、ERP導入でトラブルがあった同業他社の話を聞いていた一族から反対の声があがっていました。しかし、後継者がこれまでのバラバラのシステムを統合する必要性を説いてOdoo導入に踏み切りました。
Odoo導入時にはなるべく開発を減らす方向で進め、80%は標準のまま使用しています。開発したものの実際には使わない機能も複数ありました。
Odooの想定外のメリットとしては、使用を予定していなかった機能も使えることです。イベントを企画した時、イベントアプリをインストールして設定するだけでした。他のアプリと仕組みは同じなので設定もすぐに終わりました。採用アプリも同様でした。今後はPoSアプリの利用を検討しています。何かを始めようとするときにはまずOdooのアプリを確認するようになりました。



導入事例③:​Colona


3日目のKeynote Day 3講演で紹介された導入事例です。

RESQはスタートアップ企業です。


昨年のOdooの料金体系の変更は大きなインパクトがありました。
規模の小さな企業には、IT専任担当者も人事専任担当者もおらず、ひとりのスタッフがたくさんのタスクを抱えています。何かの業務をシステム化したい時にはOdooのアプリストアからアプリをインストールして設定し、Odooの標準のフローのまま使います。標準のまま使えば、アップグレードも簡単です。
弊社ではひとつだけ開発をしましたが、直後に後悔しました。開発をするのではなく、プロセスを変更するべきでした。
ソフトウェアを変更するよりヒトを変える方がコストがかからない場合も多いです。特に新しいプロセスの方が古いプロセスよりも良い場合にはそうするべきです。  

Odooはツールボックスのようです。何かをしたい時、ほとんどの場合Odooでツールが提供されています。大企業、個人事業、歯医者まで、何かしらお勧めしたいアプリがあります。

OdooのPodcastチャンネルPlanet Odooで導入の話が紹介されていますので、ご参考にしてください。


まとめと所感​


最近では、クラウドサービスが一般的になってきました。採用なら採用システム、人事情報管理は人事情報管理システムなどそれぞれの機能単体で比較的低価格で提供されています。そのため、小規模な会社でもそれぞれのサービスの導入決定は以前よりはハードルがかなり低くなっているように思われます。

ですが、気づいたら、数社へシステム利用料を支払っていて、システム利用料のトータル金額を把握していなかった、なんていうことはありませんか。

社員のユーザはウェブブラウザから複数のタブを開いてそれぞれのクラウドサービスにアクセスし、同じ情報を複数のシステムに入力していませんか。

それぞれのサービスのユーザーが何人いて、退社された方のアカウントが削除されているか、管理されていますでしょうか。

社員が新しく入社された時、それぞれのクラウドサービスにアカウントを登録し、それぞれのシステムについてトレーニングを行う手間はどのくらいになっているか考えたことはありますか。


Odooは毎年、新しいバージョンが出て、どんどん新しい機能が追加されていきます。Odooを利用していればITトレンドの情報も入ってくるでしょう。導入事例紹介でも話題に出ていましたが、最初からOdooを利用していると、何か新しいことを始めようとしたときにOdooのアプリのインストールと設定をするだけで始められる可能性もあります。


新しく何かを始める時、システムの検討・選定だけでけっこうな時間がかかります。Odooならその手間も時間も省ける可能性が高いです。


まずはOdooを試用してみてください。

こちらから簡単に始められます。
https://www.odoo.com/ja_JP/trial



Odoo Experience 2023   Keynote - Vision & Strategy
Ryoko Tsuda (QRTL) November 28, 2023
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